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磁気センサを用いた渦流探傷装置 タイトル
磁気センサを用いた渦流探傷装置 磁気センサには、大別すると、半導体素子を利用した方法と、コイルにより検出する方法とがあります。
コイルによる磁気センサの中でもユニークな存在である欠陥検出装置について説明します。
こ の欠陥検出装置は、非破壊検査機器(金属材料等の、表面や内部に存在するキズを材料を破壊せずに検出する装置)という装置の分類の中で、特に渦流探傷装置 といいます。渦流(かりゅう)とは、うず電流のことで一般には、電線の表皮効果や積層コアのうず電流損失などで知られています。 普通、うず電流は厄介ものにされていて出来るだけ発生しないような努力がなされていますが、逆にこの電流を積極的に利用しているものに、エディ・カレン ト・モータ・ブレーキ(Eddy Current:うず電流)や電磁調理器などがあります。 渦流探傷装置も、うず電流を積極的に利用していますが、その方法が複雑なため、一般にはあまり知られてなく、一部で工業用として使われているだけです。 (鋼管パイプのキズ検査) しかし、電子機器としてはあまり特殊な回路を使用しているわけでは無く、単純な回路の組み合わせで複雑になっているので、電子機器としては興味のあるもの です。
うず電流検出の原理 タイトル
交流電圧を加えたコイルの中に、金属(電気を通すものであれば金属とは限らない)を入れるとうず電流が金属内部に発生し、コイルのインピーダンスが変化しま す。コイル内に鉄などの磁性体を入れるとその透磁率に比例してコイルのインピーダンスは増加しますが、銅やアルミニウムなどの非磁性の金属の場合は逆にイ ンピーダンスは減少します。これは非磁性体の場合うず電流がコイルと並列に抵抗を付けたような働きをするためで、変化は周波数が高くなるほど増加します。 ここで材料にキズがあると、うず電流がキズの部分を遠回り(迂回)するので、うず電流に変化が起きます。材料がコイルの中で振動(移動)すると、コイルと の結合度が変化してインピーダンスを変化させます。ここで注目する点は材料の振動による変化と、キズによる変化との位相が異なることで、同期検波(位相検 波)の特性を利用して、振動の信号は検出せずに、キズによる信号だけを取り出すことが出来ます。
渦流探傷試験 タイトル
渦流探傷試験は、試験体の近くに交流電源を流した試験コイルを置くと、試験コイルに発生した交流磁束が、試験体内部を通過します。この時、電磁誘導により試 験体内部にうず電流が誘起されます。このうず電流により試験コイルのインピーダンスや、試験コイルの誘起電圧に変化が生じるので、間接的に試験体内部の変 化を知ることが出来ます。 この試験方法では、試験体に誘起されたうず電流量に影響を与える因子はすべて検出対象となってきます。探傷試験をはじめとして材質試験、形状試験、さらに 膜厚測定などの広い分野に利用されています。以上のような試験体内部に誘起されるうず電流を用いて試験する装置を「電磁誘導試験装置」と呼んでいます。
探傷試験には、この方法が広く活用されていて、特に管、棒、線材などの単純形状の対象物に対しての高速検査には欠くことのできない方法となってきています。
傷の存在は、その部位の見かけの電気または磁気抵抗を変化させるので、その結果、試験体内部に発生するうず電流量は変化します。この方法では傷が存在しな くても局部的な材質変化や不純物の存在が疑似信号となるので、試験の実施に際しては、この確認が必要となってきます。また、金属は圧延加工、熱処理などに よっても透磁率、導電率は変化します。この変化に着目して材料判別、すなわち品質管理の手段とすることもありますが、この場合には局部的な変化よりも全体 的な変化を摘出することが大切です。
試験コイルより発生した交流磁束は、コイル近傍に生じていて、磁束密度も試験コイルの形状により変化してきます。試験コイルと試験体の相対位置は、うず電 流の発生量に変化を生じるので、貫通コイルを使用したときの試験体直径の変化や、プローブコイルを用いたときの空隙の変化も知ることができます。
強 磁性体を探傷する場合には、導電率変化以外にして、透磁率変化も信号源となるため、試験結果の解析がより困難になるので、管、棒、線材のような対象物にお いては、透磁率変化を抑制するために直流磁束を併用して、磁気飽和させることで、透磁率変化に起因する信号を抑える手段をとります。
渦流探傷試験の特徴
渦流探傷試験の主なる特徴として、次の2点が挙げられます。

1.導体に適用される
2.試験品の表面(及び表面下)における欠陥の検出を可能とする

渦流探傷試験が表面結果を対象とした探傷法であるのは、以下の理由によります。交流の電磁界は表皮効果のために試験品表面のみに集中して、試験品の内部で は表面からの深さとともに減衰してしまい、渦電流が試験品の内部に誘導されません。これにより渦流探傷試験では試験品の表面とその近傍の情報のみが得られ ます。

他の非破壊検査方法に比較した場合に、渦流探傷(電磁誘導)試験の長所として次の点が挙げられます。

1.管/線/丸棒などに対して高速度で、自動化した全数検査が実施できる
2.高温での試験、細線、穴の内部など他の試験法法が適用できない対象に使用することができる
3.信号(指示)が電気的信号で得られ、結果を欠陥の大きさ、種類の推定、品質管理に利用しやすい
4.探傷および材質検査など複数のデータが同時に得られる
5.データを保存することができ、保守検査に役立てることができる

一方で、渦流探傷試験における困難、短所としては以下が挙げられます。

1.表面欠陥の検出には優れているが、表面から深い内部欠陥の検出が困難である
2.信号(指示)が送り(メカ)の振動、材質、寸法変化など、多くの雑音因子の影響を受けやすい
3.欠陥の種類、形状、寸法を正確に判別することが難しい
4.複雑な形状の試験品の全面検査には能率が悪い

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